東京・品川~名古屋間を超電導リニア式の鉄道で結ぶ計画の「リニア中央新幹線」ですが、神奈川県の駅は相模原市のJR・京王橋本駅に開業予定です。計画では、品川〜名古屋間は最速40分で結ばれます。リニア中央新幹線は当初の予定では2027年開業予定でしたが、現時点では難しい状況です。
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では2023年春現在、「神奈川新駅(仮称)」の予定地はどのようになっているのか、実際に見に行ってみました。
神奈川新駅(仮称)は、JR・京王の橋本駅のすぐ南側に予定されています。以前は相原高校という高校があった敷地です。
橋本駅はJR横浜線の主要駅であり、JR相模線の起終点駅で、さらに京王相模原線の起終点でもある、神奈川県北西部の交通の結節点です。隣接する東京都八王子市や東京都町田市と密接な関係にあり広域的な市大経済圏を築いています。
かねてから栄えていたのは橋本駅の北口側で商業施設などが建ち並んでいますが、リニア中央新幹線の駅ができるのは南側の高校跡地。現在は白い覆いで覆われていますが、盛り土されている様子が伺えます。
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北口に比べて静かだった南口側にもアリオ橋本ができ、絶えず人の流れがあります。
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リニア中央新幹線は大部分が地下を通ります。神奈川県内もそうで、神奈川新駅も地下駅となる予定です。2面4線の構造となる見込みです。
新駅周辺にはタワーマンションなどの「複合都市機能ゾーン」や、「ものづくり産業交流ゾーン」が整備され、一体的に開発される予定です。
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かつての相原高校の正門に来ました。現在は相原高校はこれより西に3キロほど先のかつての職業能力開発総合大学校跡地に移転しました。
相原高校の前身は相原農蚕学校といい、このあたりでさかんに行われていた養蚕を教えていました。八王子から横浜までの道は「絹の道」と呼ばれ、その役割は開業当初の横浜線も担っていました。
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看板によると、工期は2027年3月末までになっています。リニア開業よりだいぶ前に駅だけ完成するような形になるのでしょうか。施工者は奥村組、東急建設、京王建設。
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近隣には東京電力の変電所もあり、大きな電柱が建っています。
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覆いではなく金網がされている箇所があったので、中を覗いてみました。開削工事の様子が伺い知れます。
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白い覆いでぐるりと取り囲まれた敷地の周りは普通の住宅地。今後は様変わりしていくことでしょう。
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アリオ橋本の側から橋本駅方を眺めます。京王相模原線の高架がJR線に覆い被さるように伸びています。相模原線の橋本延伸は1990年。多くの列車が新宿やその先の都営新宿線に乗り入れており、都内に通勤通学する人は多くいます。
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L0系改良型試作車のイラストが。
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橋本駅の南側は現状ではいわゆる「なにもない」エリアですが、東海道新幹線の新横浜駅や、横須賀線・東横線の武蔵小杉駅のように、当初は何もない場所だったところが都市計画により発展し、人気のエリアになる、ということが想像できます。
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また、同じ相模原市内の緑区鳥屋にリニア中央新幹線の車両基地となる「関東車両基地(仮称)」を建設中です。予定地は相模原市立鳥屋小学校付近となります。
さらに、神奈川県では、リニア中央新幹線の開業とともに、相模線の複線化と東海道新幹線の新駅を要望しています。東海道新幹線の新駅誘致は、神奈川県寒川町の倉見地区を想定しており、相模線の倉見駅に接します。さらに、相鉄いずみ野線の倉見駅までの延伸も構想されています。県ではリニアの駅を神奈川県の「北のゲート」、東海道新幹線新駅を「南のゲート」と位置付け、誘致活動を進めています。
今後の動向に期待したいと思います。
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