銀河鉄道とは
銀河鉄道とは、東京都東村山市のバス会社で、現在2本の路線バスを運行しています。社会貢献で有名で、東日本大震災の時には被災地に向けて無料のボランティアバスを出したり、新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年の夏には東村山駅から新宿、東京に向けて毎日無料通勤バスを運行しました。また、運転免許証を返納した高齢者に、一年間無料の定期券をプレゼントするなど、採算度外視の社会貢献活動が話題です。
路線は大手が走らせず、住民からの陳情のあった路線を運行しているとのことで、採算より貢献との理念がうかがえます。
路線は、東村山駅から東側のバス路線空白地帯を循環する東村山青葉恩多町線と、小平駅から中央大学附属中高、学芸大学を通り国分寺駅に向かう小平国分寺線の二系統で今回は小平駅から国分寺駅まで乗車しました。東村山青葉恩多町線ではコミュニティバスなどでお馴染みの小型車、小平国分寺線では中型車が使われています。貸し切りバスでは大型のハイデッカーバスを所有しているそうです。
小平国分寺線乗車記
先日朝日新聞で以下のような記事を見つけ、これはぜひ乗りたいと思い、小平駅に向かいました。
路線の性格上、主な需要は通勤通学だと思い、昼間の時間に乗ることにします。学芸大学は春休みです。
西武新宿線と西武拝島線の分岐点である小平駅は、特急以外の全種別が停車し、始発列車もある主要な駅です。小平市の中心駅で、駅前には市民文化会館もあります。
銀河鉄道のバスは、南口ロータリーから発着します。
降りるとちょうど前の便が出ていくところでした。
停留所は都営バスの隣にあります。
小平駅からアカシア通りをそのまま南下すると国分寺駅ですが、途中、中央大学附属中学・高等学校と学芸大学の前まで迂回して国分寺駅に向かうルートです。もともと小平駅から学園街を結んでいた路線を国分寺駅まで延長した経緯があります。国分寺駅から学芸大学や中央大付属までも徒歩だと距離があるため、朝の通学利用は多そうです。
運賃は180円の均一運賃です。交通系ICカードは使えないので、あらかじめ小銭を用意しておくか車内で乗車時に両替します。時刻表は20分おきに完全なるパターンダイヤで、運用の効率より住民のわかりやすさを優先させている結果でしょうか。
私の乗るバスが回送されてきました。
車体は驚くほどピカピカに磨かれています。
銀河鉄道のバスは前乗り、後ろ降りです。HPによると、前乗りにすることで乗車時に一人ひとりに挨拶できるようにとのことでした。
真昼間の時間帯で、小平駅からの乗客は私一人です。優しく声をかけてくださいました。途中から乗ってきた乗客たちにも一人ひとり声をかけられていました。大きな荷物を持って乗られた方に気遣いの言葉をかけられていたのも印象的でした。
乗ってみると、車内も綺麗に清掃されています。窓がピカピカです。
小平駅を出発します。場所柄、西武バスが多く発着しています。
路線全体は、起点は違うものの西武多摩湖線と並走する形です。ほかに、小平を出て一橋学園から国分寺まで多摩湖線に完全に並走する西武バスの路線もあります。銀河鉄道の路線は小平駅と小平団地、学園街を結ぶ位置づけです。
全体を乗り通すと約20分の道のりです。
整然と並ぶ小平団地や警察学校の隣を走っていきます。
学芸大学の手前で反対方向のバスとすれ違いました。
サレジオ通りから再びアカシア通りに戻ります。このあたりでは京王バスや立川バスも走っています。
停留所の数は他社より少ない印象ですが、サレジオ通りからは急行バスといった趣で、他社の停留所を2つほど通過しながら国分寺駅北口のロータリーに入っていきます。
到着すると、乗客の方が口々に挨拶して降りていかれるのに驚きました。銀河鉄道が住民と作りだしたコミュニケーションが息づいているのだと感じました。
折り返しの小平駅行きには多くのお客さんが乗り込んでいました。コロナ禍が続き、本当に大変ですが、地域に愛される交通機関として長く生き続けることを願います。
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