東急東横線の綱島駅東口バスターミナルは、現在では珍しいスイッチバック式になっています。
綱島駅は高架駅となっており、その下にバスターミナルが作られました。利用客の多い東急東横線、横浜市内の駅ですが、バスターミナルは昭和の雰囲気です。
東急バス、横浜市営バス、臨港バスの3社が乗り入れています。周辺のJR線や東急田園都市線などの駅と駅を結ぶ便利な路線網です。
東急バスの日吉駅東口行きが出ていくところでした。タイル張りのレトロなターミナルから最新式のバスが出ていきます。
綱島駅に到着したバスは、係員さんの誘導に従ってバックして自分ののりばに入っていきます。バスが出発したと思えばすぐに次のバスが入ってくるなど、圧巻の眺めです。
1番のりばだけは横づけするスタイル。東急バスの新羽駅行きが発着します。
さらにユニークなのは、7番のりば。雑然とした商業エリアのなかにポツンとのりばがあります。こちらもまたスイッチバックして到着するスタイル。
係員さんの誘導で出発、到着を繰り返しています。主に鶴見駅行きの「鶴03」系統が発着しています。
こののりば、乗客にも事業者にも不便な場所ですが、頻繫に発着があり、乗客も多いです。バス停の横ののりばはもともと中華料理店だったそうですが、臨港バスが買い取り待合所にしました。
バスのりば用ではなく普通のテナントだったわけですが、このようにたくさんの乗客に対応しています。
そして、バス停側に直接出られるようになっています。
2021年から新路線として「綱23」系統が誕生しました。「鶴03」系統が綱島駅を出てトレッサ横浜を経由し鶴見駅西口に向かうのに対し、「綱23」系統はトレッサ横浜から港北区総合庁舎を通って新横浜駅に向かいます。すでに東急バスが新横浜駅行きを運行していますが、あちらは北まわりで市営地下鉄の新羽駅経由であるのに対し、こちらは南まわりでトレッサ横浜と総合庁舎を経由します。
「鶴03」系統は歴史も古く、臨港バスの前身である鶴見臨港鉄道時代からこの7番のりばから走っていたそうです。今ではラッシュ時は約5分おき、日中でも10分おきと高頻度で運行されています。
今回はこの「鶴03」鶴見駅西口行きに乗ってみます。すぐにバスがバックして入ってきました。
係員さんの誘導に従ってスムーズに到着します。
平日の昼間ですが、満席で立ち客も出るほど。ラッシュ時は相当混むことでしょう。わざわざ隣のビルを待合所として取得したのもうなずけます。
バスはまず綱島街道に出ます。建設中の新綱島駅を眺めます。新綱島駅は新路線である東急新横浜線の駅で、地下駅となります。
鶴見川を渡ります。
商業施設トレッサ横浜や、橘学苑などを通り、坂を下って鶴見の市街地に入ります。到着は鶴見駅西口のバスターミナル。臨港バスがずらりと並んでいます。
臨港バスは正式名称を川崎鶴見臨港バスといい、その名の通り川崎駅と鶴見駅を中心に路線網を持っています。京急グループの傘下にあります。以前は新横浜駅から羽田空港までリムジンバスを運行していましたが、2021年に撤退しています。
綱島駅のスイッチバック式バスターミナルは一見の価値ありです。