スポンサーリンク

【いよいよ引退】255系房総ビュー特急に乗る【特急しおさい号】

鉄道
スポンサーリンク

東京と房総半島各地を結ぶ特急型車両255系房総ビューエクスプレスに乗車しました。255系は現在JR東日本で定期運用されている特急型車両の中で最古の部類に入ります。

そんな255系房総ビューエクスプレスは登場からすでに30年が経過しており、2024年3月、ついに定期運用を離脱することが発表されました。

【2024年3月のダイヤ改正で主に変わること(房総特急編)】
・全席指定に
・255系定期運用離脱
・房総特急に「成田エクスプレス」の車両E259系を投入→E257系とE259系による体制に
・特急「しおさい」→E257系5両編成とE259系6両編成(255系9両編成とE257系10両編成から変更)
・特急「わかしお」→E257系5両編成(255系9両編成、E257系5両編成、E257系10両編成より変更)
・特急「さざなみ」→E257系5両編成(255系9両編成、E257系5両編成より変更)
・成田エクスプレスの新宿~八王子間の運転取りやめ
・成田エクスプレスの料金体系を変更(空港利用以外は「しおさい」と同料金に)

※E257系5両編成はグリーン車なし

今回は千葉に行く予定がありましたので、東京駅から千葉駅まで255系の特急「しおさい号」に乗車しました。

今回は10:11発のしおさい3号に乗車します。検索すると、しおさいの8分前に成田エクスプレスが出ていくようです。2022年3月から成田エクスプレスの日中の千葉停車が設定され、空港アクセス以外に都市間の移動にも使われるようになりました。また、朝晩の成田エクスプレスはもともと通勤特急の色合いが強く、千葉県内で多くの停車駅が設定されています。千葉に停車する総武線特急が立て続けに出るのが面白いですね。

ただ、現在成田エクスプレスとしおさいでは料金が異なります。JR東日本では「B特急料金」が残されており、しおさいには「B特急料金」が適用されますが、成田エクスプレスの特急料金はより高い「A特急料金」となります。そのため成田エクスプレスは「チケットレス割引35」でも千葉まで830円かかるのに対し、しおさい号の指定席特急料金は「チケットレス割引35」で680円となります。

これも、2024年3月からは料金体系が改定され、成田エクスプレスの「成田空港駅」「空港第2ビル駅」を含まない利用については特急料金が値下げされます。つまり、空港アクセス特急としてはこれまで通りの「A特急料金」ですが、その他の区間に関しては同じ総武線特急である「しおさい」と同価格になり、成田エクスプレスの通勤利用が促進されます。グリーン車も同様です。

現在房総特急には成田エクスプレスをのぞいて自由席が設定されていますが、2024年3月より全車指定化されます。現在の料金体系では千葉までは自由席が520円と安いですが、今回はえきねっとで指定席を予約することに。チケットレス割引で680円です。

2024年3月からは東京~千葉間(50キロ以内)は指定券が760円になりますが(車内料金だと1,020円)、えきねっとチケットレスサービスで660円と、現行よりやや割安に。

無事チケットレス料金で指定席を予約できました。

ちなみに、成田エクスプレスとしおさいでは千葉駅までの所要時間が違います。しおさいが途中錦糸町駅に停車するためだと思われます。2024年3月からは、しおさいは新たに全列車が船橋に停車します。また、四街道に停車する本数も増えます。

E259系の房総特急への投入発表前に配られていた、全車指定化を知らせるパンフレット。まだ255系が描かれている。現在は259系のイラストに変えられている。

全車指定化後の料金の詳細です。「スタート記念キャンペーン価格」では東京~千葉間が560円に。これが成田エクスプレスにも適用されますから、かなり気軽に特急を利用することができますね。

東京駅にやってきました。しおさい号が発着するのは地下の総武線ホーム。

長い長いエスカレーターを下りていきます。総武線ホームは2面4線の構造。

さっそく255系が停車していました。銚子を7:42に発車したしおさい6号としてやってきた車両です。東京駅で約40分停車し折り返し作業を行います。乗車するのは「Be-02」編成。5編成あるうちの2番目に古い車両です。

255系は9両編成。これは先代の183系が9両編成だったため。デビュー当時は国鉄型の183系と区別してアピールするため、「ビューしおさい」「ビューわかしお」などの名前で走っていました。前面と側面には「BOSO VIEW EXPRESS」のロゴが。

自由席の表示も見納めです。記念に自由席に乗っておけばよかったなと思いました。首都圏では新幹線をのぞいて特急の自由席はなくなることになります。

英語表記も。

ダイヤ改正後はこのしおさい3号もE259系での運用となります。ダイヤ改正では使用車両の変更だけでなく、車両数の変更も重要です。この列車は9両編成から6両編成への変更ですが、列車によっては10両編成が5両編成になるなど、席数が半分に減り、またグリーン車のサービスがなくなるなどといった大幅な変更が見られます。

これは全体の車両数に余裕があるわけではない中で255系を全廃するために、E257系の運行本数を現在の車両数で増やす必要があるためですが、全車指定化による効率化もありそうです。現状では、自由席が混みあう中で指定席はガラガラ、といった光景が見られますので、全体の乗客数で言えば5両や9両で十分といったことが考えられます。また、あわせてE259系の運用本数を捻出するため、利用の少ない成田エクスプレスの新宿~八王子間が廃止になります。成田エクスプレスはどんどん運行範囲が狭まり、東京・横浜~千葉間の特急として最適化されていっていますね。

この特急9両の表示もあまり使われることはなくなるでしょう。今回の改正では255系は定期運用がなくなるだけで、全車両が廃車となるわけではありませんが、見る機会はあまりなくなりそうです。

車内清掃を待っていると、1番線にE257系2000番台9両編成が回送でやってきました。特急「湘南10号」として東京駅にやってきた車両でしょうか。

続いてE259系の成田エクスプレス6号もやってきました。塗装変更済みの車両です。2024年春からはこの車両がしおさいに使われます。

「N’EX」から「SERIES E259」に変わっています。

しおさいの車内清掃が終わり、発車の10分前にドアが開きました。早速乗り込みます。255系のドアは大きめ。かつて公衆電話が置かれていたであろうスペースがありました。

車内は国鉄時代の趣と重厚感を残しつつ、モダンな雰囲気。素晴らしい車両です。

座席は古き良きどっしりふかふかの座席。座席の間のひじ掛けはありません。座席の前には足置きがあります。

網棚は真ん中が透明で視認性が高くなっており、忘れ物防止に役立つ構造。

テーブルはインアーム式。充電の設備はありません。

出発まで時間があるので連結部を見に行くことに。房総特急特有の、サーフボードも置ける縦長の手荷物置き場が設置されています。

トイレは洋式です。先代の183系は和式だったそうです。

洗面台には、いまはもうあまり見なくなった固形石鹼と、温度調節のレバーが。故障中のようです。

列車はビューチャイムを鳴らしながら定刻で出発。

地上に出てすぐに錦糸町に停まります。錦糸町に停車する特急はしおさいのほかには千葉発着のあずさと富士回遊、それに臨時の新宿わかしお、新宿さざなみのみ。

なお、現行のしおさい号の東京~千葉間の停車駅は錦糸町のみですが、改正後は全列車が船橋に停車します。また、現行では1.5往復のみ停車している四街道に、あらたにしおさい7、8、9号が停車します。

荒川を渡ります。

貨物の新小岩信号場駅が見えてきました。

新金線が左手に分岐していきます。

江戸川を渡り、千葉県に入ります。

千葉駅まで120キロ前後で快走します。255系の最高速度は130キロだそうです。

心地よい走りですぐに千葉駅に到着しました。7番線に到着です。E259系のカラーリング自体はそのままですから、255系が引退すると単純に房総カラーの特急が減ってしまうことになりますね。

列車はしばらくの停車後、銚子に向けて出発していきました。この先、佐倉、八街、成東、横芝、八日市場、旭、飯岡、銚子と千葉県東部の各町をコンスタントに停車していきます。

255系の定期運用離脱は寂しいですが、しおさいの運行自体は続いていきます。成田エクスプレスも通勤やお出かけ用の特急としてますます便利になり、東京~千葉間の移動全体で見ても利便性が向上するように思います。E259系のしおさい運用も楽しみですね。

今後の展開に期待したいと思います。

タイトルとURLをコピーしました