現在「特急草津」として上野~長野原草津口間を走る651系電車が引退するようです。また、「特急草津」も3月のダイヤ改正後は「特急草津・四万」としてリニューアルされます。
651系はもともと常磐線の「特急スーパーひたち」として1989年に登場し、長く愛された車両です。最高運転速度は時速130キロ。スタイリッシュな車体に薄いグレーのカラーリングで、「タキシードボディのすごいヤツ」とのキャッチコピーがつきました。1990年のブルーリボン賞を受賞しています。
常磐線の花形列車の座をE653系、E657系に譲ってからは、これまで185系が使われていた高崎線・吾妻線の「特急草津」として活躍してきました。また、土休日に走る高崎線の「特急あかぎ」や、平日のホームライナー列車である「特急スワローあかぎ」にも使用されてきました。
そんな651系が2023年3月のダイヤ改正で引退します。最後に上野駅から大宮駅まで乗車してきました。
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上野駅は14番線の地上ホームからの発車です。平日2往復、土休日3往復運転されています。私は10時発の「草津1号」に乗車します。
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上野駅のずらりと並ぶ発車標も、「特急草津」の文字は3月まで。
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上野駅の地上ホームは天井が高く、頭端式でヨーロッパのターミナル駅を想起させます。
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高崎線に651系が投入されたのは2014年。すでに9年が経とうとしています。現在はグリーン車が1両、自由席が2両ついた7両編成で運転されていますが、改正後はE257系の5両編成となり、グリーン車も自由席もなくなります。
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軒下の乗車位置案内も見ておきましょう。「特急草津」という名称自体が消えていきます。
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「自由席」の表示も見納めです。
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列車が入線してきました。「特急スワローあかぎ8号」として到着。多くの人がカメラを向けています。
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インパクトのある前面。「草津」と温泉マークが表示されています。
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「特急 自由席 草津」の方向幕も趣深いですね。
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高崎線を走るようになってから、車体にオレンジ色の帯が追加されました。
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10分前にドアが開きます。今回は短距離なのと、ダイヤ改正で自由席がなくなるので自由席で。
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座席は現在主流の薄型のものではなく、昭和の時代を感じさせるどっしりとしたもの。包み込まれるような座り心地です。指定席はほぼ満席、自由席も大宮まででほぼ埋まるような人気でした。
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車体が丸みを帯びていて、航空機内のようです。ドアと客室との間に大型の荷物入れがあります。
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読書灯もついています。
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各座席に「特急草津・四万」がデビューする旨のパンフレットが入っていました。
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現行の651系からE257系に変わる際の変更点として「自由席の廃止」「グリーン車の廃止」「7両編成から5両編成に」「窓側座席に電源を設置」「長野原草津口14:06発の列車が土休日に定期便化」が挙げられます。全体的に縮小の方向といえますが、より新しい車両で快適性が増すのは良いことです。
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上野駅出発時に鉄道唱歌が流れました。上野駅を出ると、右手に別の651系が眠っていました。「スワローあかぎ」としてやってきて、次の12:10発の「草津」まで待機しているのでしょう。
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上野を出ると次の停車駅は赤羽です。ある程度の人数の乗車がありました。皆温泉地に行くためのキャリーケースなどを持っています。一方で高崎線内のビジネス需要もあるようでした。
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荒川を渡り、埼玉県へ。
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浦和に停車します。ここでも乗車が。浦和で自由席もほぼ満員になりました。
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次は大宮です。上野から大宮までは30分かかりません。あっという間の乗車でした。
ドアの色は海を思わせるマリンブルーとスカイブルー。常磐線時代からのものでしょうか。
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デッキにくると特に年季が入っているのを感じさせます。また、発車時にガタガタと揺れるのが印象的でした。
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かつて車内販売があったころに使われた車販準備室。2019年まで車内販売をしていました。
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3号車指定席のドアは壊れていて開いたままになっていました。
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30年以上にわたって愛されてきた車両を目に焼き付けます。
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指定席もこの混みよう。特急草津は特急草津・四万としてさらに末永く愛されることでしょう。
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大宮で下車し見送ります。
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大宮でまた乗客を乗せ、列車は群馬県の温泉地に向けて走り去っていきました。
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ダイヤ改正前までにぜひ。
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