京王電鉄が運行する有料座席指定列車「京王ライナー」に乗車しました。
京王ライナーとは京王電鉄の有料座席指定列車で、朝は京王八王子/橋本から新宿まで、夕方~夜は新宿から京王八王子/橋本まで運転されています。平日・土休日とも設定があります。また、臨時の京王ライナーとして、新宿~高尾山口間を「Mt. Takao号」も土休日を中心に設定されています。
車両はロングシートとクロスシートを転換できる京王5000系電車。王手私鉄の大半が設定している有料座席指定列車を京王も始めた形です。本数は平日夜の下りが本線で7本、相模原線で11本、平日朝の本線が6本、相模原線が5本と、大変多く運行されています。
座席指定券は一律410円で、大人・子どもとも同額です。オンラインで購入可能です。
停車駅は、朝の上りの本線が、京王八王子、北野、高幡不動、聖蹟桜ヶ丘、分倍河原、府中(ここまで乗車専用)、明大前(降車専用)、新宿。相模原線が、橋本、南大沢、京王多摩センター、京王永山(ここまで乗車専用)、明大前(降車専用)、新宿です。
夜の下りは新宿と明大前が乗車専用、その他の停車駅は降車専用となります。「Mt. Takao号」は上記の停車駅に加えて、高尾線内をめじろ台、高尾、高尾山口と停車していきます。
早速予約することに。以前京王線本線の方の京王ライナーに乗ったので、今回は相模原線の方に乗ります。オンラインで予約すると、座席指定が可能です。オンラインでの予約は会員登録とクレジットカードの登録が必要です。
「座席表から選ぶ」を押すと、自由に座席を選ぶことができます(発車15分前まで)。
予約時点で一番予約の少なかった8号車を指定。無事購入できました。
時間になって京王線の新宿駅にやってきました。
16:40発の京王ライナー31号に乗車します。1番線から発車です。
京王ライナーの座席指定券売機は駅の数箇所に置かれています。購入している人を多く見ました。
京王線新宿駅は私鉄のターミナル駅らしく頭端式のホーム。地下の頭端式ホームっていいですね。頻繁に電車が出入りしています。
発車5分前の16:35に京王ライナーの列車が入線してきました。すでに座席などがセットされた状態で入ってきます。
乗車は各車両の一番前と一番後ろのドアから。
車内は暖色の明かりが灯され、くつろぎの雰囲気に。二人がけが3列ずつありますが、3列の一番前の席には窓がなく景色が楽しめません。入線時や出発時、アナウンスの際などに専用の音楽が流れます。
L/Cカーなので座席はリクライニングしませんが、十分。車端部はロングシートのままです。ここも指定できます。
コンセントも用意されています。しかも、前にも後ろにもあるので、1席あたり2つのコンセントが使える計算です(パーティションの前の席とロングシート部分を除く)。車内で作業するために京王ライナーに課金する人も多いでしょう。
また、フリーWi-Fiもありました。
時間ちょうどに出発です。しばらくは地下を走り、笹塚の手前で地上に出ます。
笹塚を通過して、明大前に到着です。明大前でも乗り込む人は結構いました。井の頭線からの乗り換え客も多いことでしょう。
明大前を出て全ての乗客が揃うと、未予約の人の車内料金は700円かかること、また「短い時間ではございますがゆっくりとお過ごしください」とのアナウンスが。
ラッシュ時の京王線の運転間隔はすごいもので、停車中の列車のすぐ後ろにあとの電車が待っていたりします。京王ライナーでの車窓はその電車のつまり方も見もの。
上北沢までは前の列車が詰まっていましたが、八幡山から再び飛ばします。新型車両で揺れは少ないですが、飛ばしているのがわかります。
京王線と相模原線の分岐地点である調布駅は京王ライナー以外の全ての列車が停車する駅ですが、京王ライナーは運転停車もなくあまり速度も落とさずに通過していきます。
調布駅の少し先で左手に分岐し、大きくカーブしながら地上へ。多摩川を渡ります。相模原線はもともと多摩川の砂利取り路線でした。
多摩ニュータウンの開発により西に伸びて行った相模原線。高架も駆使して速度を上げます。
京王永山が最初の停車駅。京王永山から先は全てのドアが開きます。また、京王永山から橋本までは指定券なしで自由に乗れます。この仕組みは拝島ライナーなどと同じ。
続いて京王多摩センターに停車です。多摩モノレールとの乗り換え駅です。多摩センターで半数の人が降りていき、さらに多くの人が乗り込んできました。
続いて南大沢に停まります。南大沢も全ての列車が停車する駅です。南大沢を出ると、多摩境を通過して終点橋本へ。高架線を駆け抜けます。奥に橋本のビル群が見えてきました。
一度JR線の上を渡り、JR橋本駅の西側に入ります。
京王ライナーの車両は回送列車としてすぐに出発します。一旦改札を出て再び快速つつじヶ丘行きに乗り込み、追いかけます。
ちなみに京王ライナーとMt. TAKAO号は、子どもと一緒に乗ると、「こどもといっしょ割」が適用され割引になるようです。
予想通り、若葉台駅の4番線に停車していました。車内の電気は消されています。
ここで車内清掃するのかと思いましたが、しばらくすると出発。新宿駅まで回送し、車内清掃ののち、京王八王子行きの京王ライナーとなるようです。
ダイヤ改正のたびに増発を繰り返している大人気の京王ライナーですが、今後は日中時間帯での運行や終日運行へと拡大していくことを検討しているそうです。また、京王5000系も今後増備されるとのこと。
名物だった準特急廃止は京王ライナー終日運転に向けて、有料特急に誘導する流れのひとつでしょうか。
また、終日運行に際しては名鉄特急のような「一部座席指列車」も検討されているようで、今後の展開に期待したいと思います。高尾山への「Mt. Takao号」にも乗ってみたいですね。