東京の新橋・虎ノ門ヒルズと臨海地区を結ぶ東京BRT が2023年4月1日より、プレ運行(二次)を開始しました。豊洲から先、国際展示場を経て東京テレポートまで走ります。
東京BRTとは、水素で走る燃料電池バスや、より多くの人を運べる連節バスを用いて、2020年よりプレ運行(一次)として新橋・虎ノ門ヒルズ〜豊洲間の運行を開始していたもので、課題であった臨海部への公共交通機関として好評を博していました。
運行エリア拡大の前提となる環状2号線が昨年末に全通したため、いよいよ延伸となりました。
延伸により、①新橋〜国際展示場/東京テレポートの「幹線ルート」、②虎ノ門ヒルズ〜豊洲〜豊洲市場前(ミチノテラス豊洲)の「晴海・豊洲ルート」、③新橋〜勝どきBRTの「勝どきルート」の3ルートが設定されます。※土日祝のみ数本が東京テレポートまでの運転、平日は国際展示場止まり。
「晴海・豊洲ルート」には、豊洲市場前まで行くものと、晴海BRTターミナルまでのものとあり、晴海BRTターミナルどまりのものは比較的多め。豊洲市場前までは「幹線ルート」も併せて利用するとよいでしょう。現在需要の大きい新橋~勝どき間に「勝どきルート」という折り返し輸送が新たに設定されているのも特徴です。
また、新たに設置するバス停として、晴海中央、豊洲、豊洲市場前(ミチノテラス豊洲)、有明テニスの森、国際展示場、東京テレポートが新設されます。新橋~国際展示場間を15分で結びます。
早速乗りに行くことに。今回は新たに延伸された「幹線ルート」に全区間乗車します。
新橋バス停にやってきました。JR新橋駅汐留口を出て、ゆりかもめの新橋駅を過ぎたあたりにあります。ゆりかもめの高架下の日本テレビ側で、国際展示場方面、虎ノ門ヒルズ方面とも同じ側に並んでいます。
東京BRTでは連節バスを用いるため、終点でぐるりと円を描くようにルートをとらないと折り返しできません。そのためこのような形になっています。また、乗り場の有効長も連節バスに合わせて長めです。
ちょうど、晴海BRTターミナルどまりの「晴海・豊洲ルート」のバスが停車していました。一般バスでの運行の便です。
改めてルートを見ると、現在協議されているいわゆる「臨海地下鉄」構想のルートとほぼ同じであることがわかります(臨海地下鉄は東京駅方面から伸びてくる計画です)。それほどこの臨海エリアと都心部を繋ぐ交通機関が必要とされているということです。
運賃は、おとな220円、こども110円の均一運賃。連節バスは乗車時は前の扉から乗車して運賃を支払い、降車時は後ろの2つのドアから降ります。
私の乗る「幹線ルート」の国際展示場行きがやってきました。連節バスでの運行です。どの便に連節バスが入るかはホームページや冊子にてわかります。連節バスが運行されない日もあります。
車両はいすゞのエルガデュオ。国内で多く使われている連節バスの定番です。
すぐに乗り込みます。外装がカラフルで元気な印象であるのに対し、内装は黒を基調とした落ち着いた感じ。
座席はゆったりしていて快適。連節バスなのでボックスシートもあります。
京成バスの運行なので、京成のフリーWi-Fiが飛んでいます。
一度第一京浜に出て鉄道の高架をくぐり、環状二号線に入ります。
アンダーパスを通り築地へ。
築地大橋で隅田川を渡ります。勝どき地区に入り、勝どきBRTバス停に到着です。大半の人が降りていかれました。都営大江戸線と並走する区間ですが、やはり新橋~勝どき間の需要は大きいと感じます。
黎明大橋を渡り、晴海地区に入ります。晴海フラッグがそびえたっています。
晴海地区へはこの東京BRT「晴海・豊洲ルート」だけでなく、都営バスも多く走っていますし、晴海トリトンスクエアから有楽町・東京駅へと「晴海ライナー」が運行されています。
豊洲大橋を渡り、豊洲地区に入ります。
豊洲市場前バス停に到着です。ここでも降車する方がいました。「晴海・豊洲ルート」の豊洲市場前はこの環二通り沿いではなく、ミチノテラス豊洲の中に停車します。そのため行き先表示も「ミチノテラス豊洲」となっています。
続いて有明北橋を渡り、有明地区へ。有明テニスの森バス停に停車です。
すぐに終点の国際展示場バス停に到着しました。東京BRTのバス停は、国際展示場駅のロータリーの一番向かい側にあります。連節バスが停車するため、広い場所が必要です。
10人ほどの乗客を乗せ、すぐに折り返し新橋行きとして走っていきました。奥には燃料電池バスが停車しています。無塗装ですが、東京BRTのバスのようです。新車でしょうか。
国際展示場駅には都営バスの路線バスのほか、夜行高速バスや千葉方面の通勤高速バス、土休日限定の関東バスの高速バスなども発着していますが、JRバス関東の高速バス「東京駅~東京港フェリーターミナル線」も新たに誕生し、1日13便運行されています。ちょうど東京港フェリーターミナル線のバスが東京駅からやってきました。
次の東京BRTの新橋行きで戻ります。待っていると、先ほどから停車しているのとは別の無塗装の燃料電池バスがやってきました。
やってきたバスはここで乗客を降ろした後しばらく休憩し、先ほど停まっていたバスが次の新橋行きとして入ってきました。すぐに乗り込みます。
豊洲市場前から大量の乗車があり、さらに勝どきBRTでも多くの人が乗ってこられて、満員で新橋に到着しました。プレ運行一次の開始時と比べて確実に定着していると感じました。
今回プレ運行二次ということで、大幅に路線が伸びてBRTらしくなってきました。臨海部への輸送強化は喫緊の課題ですが、東京BRTによってその利便性がさらに確保されていくことを願います。
本格運行は2024年に予定されており、バス停の移設のほか、系統として新たに晴海五丁目(晴海ふ頭方面)への路線が計画されています。また、新橋から東京駅方面の延伸や、東京テレポートから東京ビッグサイト、東京国際クルーズターミナルへの延伸も検討されています。
ぜひ利用してみてください。
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