都営バスの長距離路線、「草63」系統に全区間乗車しました。
「草63」系統は都営バス巣鴨営業所の路線で、池袋駅東口から巣鴨駅、西日暮里駅、三ノ輪駅を経由して、浅草寿町まで向かいます。所要時間は1時間6分。運賃は均一運賃の210円。総距離は約13キロに及びます。
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運行系統 | 「草63」池袋駅東口~西巣鴨~巣鴨駅~白山上~西日暮里駅~荒川区役所~三ノ輪駅~浅草寿町/雷門一丁目 |
「草63」は大きく「М」の形を描いて走ります。池袋駅東口を出ると明治通りを北に進み、都営三田線の西巣鴨駅に連絡、その後、進路を変えて白山通りを南下します。都営三田線と並走しながら都営荒川線の新庚申塚駅、JR山手線の巣鴨駅、都営三田線の千石駅と接続。白山上の交差点を左折し、神田白山線を今度は東へ。不忍通りで左折、東京メトロ千代田線の千駄木駅と接続。道灌山通りを東に進み、西日暮里駅に連絡します。線路を超えて再び明治通りに合流し、東京メトロ日比谷線の三ノ輪駅に接続して、最後はつくばエクスプレスと並走しながら国際通りを南下し、浅草寿町に到着します。
復路の池袋駅東口行きは浅草寿町ではなく、雷門一丁目から出発。雷門を経由して浅草一丁目から合流します。
なお、池袋~浅草間は都営バス「草64」系統(池袋駅東口~浅草雷門南)も走っており、所要時間はほぼ同じ。池袋駅東口を出るとひたすら明治通りを進み、半円を描くようにして浅草雷門南まで向かう系統です。どちらも本数が多く、鉄道駅から最寄りまでの移動や駅間の移動などに重宝されている路線です。
このほか、出入りの系統として、「草63」池袋駅東口~とげぬき地蔵前や、「草63」巣鴨駅~浅草寿町、「草63-2」東池袋一丁目(豊島区役所)~とげぬき地蔵前があります。
早速乗っていきましょう。今回は池袋駅東口から浅草寿町まで全区間乗車します。池袋駅東口の「草63」の浅草寿町行きののりばはPARCOの前の13番のりば。出入りの系統のとげぬき地蔵前行きは隣の12番のりばです。
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バス停に向かうと「草63」のバスが停車していましたが、満席だったので次の15分後の便に乗ることに。
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となりの12番バス停「とげぬき地蔵前」行きの方にもバスがやってきました。こちらも本数が多く、巣鴨駅の一つ手前まで行くため、「草63」の多くの乗客にとってはどちらも選択できる状態です。写っていませんが、行き先の電光掲示にはお地蔵様の絵が載っていました。
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とげぬき地蔵前行きも多くの乗客を乗せて走っていき、間髪入れずに次の浅草寿町行きがやってきました。巣鴨営業所の車両で、練馬ナンバー。早速乗り込みます。
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前のバスが15分前に満席で出て、とげぬき地蔵前も5分前に出たのに、こちらも満席で出発です。バスは明治通り沿いに進みます。
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池袋駅東口を出ると次は「ハレザ池袋前」。hareza池袋とは、映画館や劇場などが集まった池袋の新しい文化施設です。ここからも乗車がありました。
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首都高速5号池袋線と交差します。巣鴨までは豊島区内を走行します。
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上池袋地区に入ると各バス停で乗降がありました。池袋駅で降りて自宅までの「ラストワンマイル」に用いられていることが分かります。
会津バスの高速バス会津若松行きと並走しました。「みちのりエクスプレス」塗装の車両で、バスタ新宿から王子駅を経由して会津若松まで向かう路線です。このバスは会津若松行きは池袋駅に停車はしませんが、新宿を出て池袋駅、王子駅を経由する高速バスはこの明治通りを使うため、高速バスをよく目撃します。
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続いて西巣鴨エリアに入ります。大正大学の校舎が見えました。最寄り駅は西巣鴨駅ですが、池袋駅からこのバスを使って通うのも便利です。
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明治通りから右折して白山通りに入ります。都営三田線の西巣鴨駅と接続する「西巣鴨」に停車しました。。
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すぐに「新庚申塚」に停車します。都営三田線と都電荒川線の新庚申塚駅と接続します。都電荒川線の線路と平面交差しました。
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巣鴨エリアをさらに南下して「とげぬき地蔵前」に到着です。とげぬき地蔵尊高岩寺は巣鴨地蔵通り商店街の中ほどにあります。とげぬき地蔵前行きのバスは到着後、巣鴨営業所に回送されます。
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続いてすぐに「巣鴨駅前」に到着です。ここで多くの乗降がありました。さらに、乗務員さんの交代もありました。都営バス巣鴨営業所はこのすぐ近くにあります。「草63」の利用者もこの巣鴨を境に分かれる印象です。
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山手線の線路を渡り、千石エリアに入ります。
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千石駅に連絡するバス停はありませんが、「千石一丁目」か「本駒込二丁目」で降りて少し歩くといいでしょう。都営三田線に沿って、白山通りから旧白山通りに入ります。
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「東洋大学前」に停車します。東洋大学白山キャンパスへの最寄り駅は白山駅や本駒込駅ですが、このバスを用いて通学する方もいらっしゃるでしょう。
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白山上の交差点を左折し、神田白山線に入ります。次の「白山上」で南北線への乗り換えのアナウンスがありました。本駒込駅へは徒歩すぐです。
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高頻度で運行されているため、「草63」のバスには頻繁にすれ違います。あちらの池袋駅行きも満員のよう。
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急な団子坂を下ります。
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急な斜面を下り、団子坂下の交差点をすぐに左折して不忍通りへ入ります。東京メトロ千代田線千駄木駅へは「団子坂下」バス停が便利。
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いわゆる谷根千エリアを北上し、道灌山下交差点を右折して道灌山通りに入ります。
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西日暮里駅前に到着です。道灌山通り沿いに停留所があり、横断歩道を渡れば改札はすぐ。
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このあたりは鉄道路線が交錯する地帯。日暮里舎人ライナーの高架線をくぐります。ちょうど見沼代親水公園行きの列車が走っていました。
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続いて京成本線と交差します。京成線は西日暮里には停まらず、新三河島まで大きく右にカーブしていきます。
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さらに常磐線の貨物線と平面交差しました。大宮方面から常磐線に出るための線路です。
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宮地交差点で再び明治通りと合流します。明治通りは西巣鴨を直進し、王子駅をぐるりと回って半円を描くようにしてここまでやってきました。ここで北千住方面へと向かう千代田線と分かれます。
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荒川区役所やさんパール荒川を左手に見ながら、常磐線の高架線をくぐります。
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くぐるとすぐに右折して昭和通りに入ります。
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「三ノ輪駅前」で日比谷線三ノ輪駅に連絡です。都営荒川線の三ノ輪橋駅は少し離れた場所にあります。
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すぐ国際通りに入り、つくばエクスプレスと並走します。「浅草公園六区」バス停はつくばエクスプレス浅草駅に接続しています。浅草ビューホテルの目の前に停まります。浅草観光には上野駅から地下鉄やバスに乗ることが多いですが、このバスで西日暮里駅から行くこともできますね。
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浅草寺へは終点ではなく一つ手前の「浅草一丁目」で降りて歩くと良いでしょう。観光エリアど真ん中で、奥にはオープントップバスも見えます。
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終点の「浅草寿町」に到着です。国際通り沿いの、浅草通との交差点近くに停車します。東京メトロ銀座線田原町駅のすぐそばです。最後まで乗っていたのは私一人。
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池袋駅東口行きは少し離れた「雷門一丁目」から発車します。浅草寿町で乗客を降ろしたバスは回送となり、雷門一丁目に向かいます。その後再び「草63」池袋駅東口行きとして営業します。
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池袋から浅草という鉄道では一本で行けないルートをバスで走りきるという楽しい路線でした。池袋駅、巣鴨駅、西日暮里駅といった交通の結節点と周辺地区とを結ぶ役割に加えて、やはり観光需要もあるとみられます。次は同区間を明治通りに忠実に走る「草64」にも乗ってみたいと思います。ぜひ浅草観光や東京周遊に利用してみてください。